志摩地中海村
株式会社 竹中工務店
「アルハンブラ」東エリア客室の化粧室・浴室 壁
「マテリアルストーンズ」東と西エリア客室の化粧室・浴室 床
「ソレラス」西エリア客室 床
このプロジェクトは、複雑な模様と豪華な色彩のモザイクタイルがふんだんに使われる、地中海沿岸地方に見られる浴室からヒントを得た非常に優れた作品です。赤と白の大胆な色調の幾何学模様は、瞬時に目を引く視覚効果をもたらし、デザイナーの一歩先んじる挑戦のような想いが感じられます。それでいて温かみや心地よい雰囲気をも生み出しています。カスタマイズされた「手裏剣」パターンは遊び心溢れるデザインで、審査している私もつい顔がほころんでしまいました。地中海のエッセンスはモザイクタイルだけに限られたものではなく、アーチ形の天井や柱、照明のデザインまでプロジェクト全体に息づいています。お見事です!
東京和食 ichi
株式会社 カサハラデザインワーク
restaurant ninosa
株式会社 創造舎
25角のモザイクタイルのパターン貼りでカジュアルな店の雰囲気を演出しつつウォルナットの建具や家具で空間を引き締めた。 モザイクパターンはオーナーがイタリアで訪れたトラットリアの雰囲気を再現する為、「アートモザイク施釉25角」からカラーを4色選定し、1色はマット調の黄色を入れて再現をした。(写真:左/濱野 優子 様 右/塚本 晋司 様)
この作品に使われているモザイクのパターンは、フレンドリーで陽気なイタリアのトラットリア、大衆食堂の雰囲気を彷彿とさせます。敢えてこのような大胆な色の配色を試みたデザイナーの勇気にワクワクしました。メインとなる黄色の色調は、暖かな輝きを放つように空間全体を明るくします。幾何学模様は様々な色のタイルだけでなく、ツヤありのハイライトとマット仕上げのベースのタイルを対比するなど、巧みな使用法によりデザインされています。今まで感じなかったことですが、パターンが延々と続く小さなサイズのモザイクタイルの方が、実際より大きな床の印象を与えるのではないかということ。大きなサイズのセラミックタイルが使われていたら、繋ぎ目もはっきり見えてしまいますし、床の大きさも容易に計算できてしまったでしょう。
アーフェリーク迎賓館岐阜 ヴィクトリアハウスチャペル
ジーク株式会社
本件は、大型リニューアルを実施したブライダル施設のチャペル空間です。 閉鎖的で箱型だった既存空間を、採光とガーデンを望む大きな開口部、窓をイメージしたアンティークガラスとグリーンウォールの壁面、象徴的なヴォールト天井で包み込み、神聖さと祝福のイメージを構築しました。 ヴォールト天井には、岐阜の窯元で作られたモザイクタイルを施し、モザイクタイル発祥の地として、地域に根ざした施設づくり、歴史と伝統を通じた ”心のストーリー” を大切にして、岐阜の皆様に愛されるチャペル空間を目指しました。
モザイクタイルの利用は多く見られたが、その色や細かさをチャペルの華やかさとして利用したのは秀逸である。華美過ぎず、やさしさもあり、良い雰囲気にまとまっている。力作だが、欲を言うなら、下から上に向かって徐々に明るくなるようなグラデーションを加えるなど、空間全体の構成と合わせてゆくようなデザインもできたように思う。
Asian Bistro Dai 日本橋高島屋店
株式会社 PUZZLE
Baliの綺麗な湖に浮かぶBarからデザインを着想したレストランのテーマは古典的でもあり現代的エレメントを取り入れる事でした。空間を仕切る為の壁は無く、シームレスに繋がる平面計画の為、全体のマテリアルの統一感と真新しさを感じさせないテクスチャが必要でした。テラゾー風のタイルは、その肌感を場所によって変えられるので、厨房、ダイニング、Barとそれぞれで反復して使用することで、テーマ性と一体感がより強まりました。床、壁の仕上げは出来るだけ色数を絞り、天井面では水面に反射して写る花々の麗しい鮮やかさをガラスモザイクタイルを使って表現し印象的なものとしました。
「ノール」厨房 壁・客席 壁・柱・Bar 腰壁
近年、商業空間を取材していると、モルタルを多用した「グレー系」の店か、古材を多用した「ブラウン系」の店が非常に多い。そうした時代にあって、この店は、客を元気づけるようなポジティブさや華やかさが際立っている。特に、天井やバーカウンター腰壁に貼られた多様なタイルは、エスニックレストランらしい賑わいや高揚感を生み出している。タイル面にはしっかり照明が当てられており、タイルの色味と光沢感を引き出している。
クラシスホーム株式会社 半田店事務所
クラシスホーム株式会社 緑店
エントランスからの3階までつながる吹抜は色を多用せず、素材の組み合わせの妙と照明で色気のある魅せる空間を目指した。住宅とは異なった視点での提案。デザインモチーフとしてはフレームとラインを用いて計算されたシャープさが印象に残るように努めた。
「ファーレンハイト」吹抜階段の下 床
「ノール」吹抜階段の踏面・踊り場 床
3階分の高さの壁がモノリスのように屹立し、その室内側と屋外側にタイル「ラバーニャ」が貼られている。タイルの表情には味わい深いムラがあり、その巨大な壁面は、人工物のような、同時に自然の風景のような、そんな表情を見せている。その原始的な表情は、しかし、タイルの目地の一部にライン照明を埋め込んだことで、未来的でクールな要素も併せ持った。そのことで、タイルが背景のようにも見え、タイルが多様な見え方を獲得しているようで、新鮮であった。
たちばな四季邸
AO STYLE
この施設のコンセプトは「ひらがなのおもてなし」。ひらがなからうける印象の柔らかさと優しさから意を得たもの。そのコンセプトを伝統工芸品である加賀友禅に見立て、着物の袖が風になびくイメージを麻の葉タイルで表現しました。
日本の共同浴場に描かれた精巧な壁画を背景に湯船に浸かると、まるで別世界へ誘われるような安らぎを感じます。壁一面にモザイクタイルを施すという美しい伝統を取り入れた「たちばな四季亭」は称賛すべき作品です。麻の葉がそよ風に優しく揺れて空に舞う景色を描いた壁画は、内風呂と緑豊かな外風呂の二空間をつなぎ、温かみを感じる赤褐色の色調もまた、天井の木材や床の天然石と素晴らしい調和を生み出しています。窓を全開し、自然が内風呂までシームレスに溶け込むことによって、内風呂でもまるで露天風呂にいるような最上なくつろぎを体感することができることでしょう。
過去の開催情報
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